個人の顧問契約

最近、非事業者の、個人の方が当法律事務所と顧問契約を締結する、というケースが増えてきました。傾向としては、相続や、高齢の両親の問題などが気になっておられる方が多いと思います。
顧問弁護士、というのは、簡単にいうと、月額定額制で、一定時間の法律相談を受けられる契約、ということになります。当事務所では内容によりますが、月額1万円前後の契約が多いと思います。
法律相談を受ける、ということであれば、必要になった都度、インターネットなどでよさそうな先生を探して相談に行けばいいとも思えるのですが、あえて、特定の弁護士と顧問契約を結ぶメリットというのは、何なのでしょうか。

私が考えるのは、「気軽に相談できる」ということだと思います。

この「気軽に」というのは、二つ意味があり、一つは、「早期に」もう一つは、「なんでも、」ということです。

まず一つ目の「早期に」ということです。

これは、よく言われているように、法律問題は、なるべく早く対処することが非常に大切です。たとえば、何かの契約とか、合意とか、遺産分割とかする必要があって、手元に文案がある。これに印鑑をつくように言われているんだけど、ちょっと不安だ。そういう時に、顧問弁護士がいると、すぐに相談して、不利な合意を結ばずにすむ。法律上、不利な契約書にサインしてしまうと、あとでこれを覆すのは、高い弁護士費用を払ってもなかなか難しい場合が多いのですが、これを防ぐことができる。

もう一つの「なんでも」ということ。

これは、たとえば、「こんなこと弁護士に相談していいのか」と遠慮される方が結構いるのですが、なんでも相談してもらった方が、法的なリスクが見つかりやすいということがあります。
たとえば、私達がよく経験するのは、交通事故の示談とかで、「保険会社から提示された過失割合に納得いかない」ということでご相談にこられて、示談内容を見てみると、過失割合もさることながら、慰謝料の金額が非常に低く、この点を交渉すると金額が大きく上がった、というようなことがあります。
病気の話で、よく、「肩が痛くて肩こりだと思ったら、実は心臓に病気があってそのせいだった」とかいうのと同じです。
そして、弁護士の側からしても、いろいろなお話をお聞きすることで、その人を取り巻く状況などがよく把握できて、より適切なアドバイスができる、ということもあります。

こうしたことから、個人で弁護士と顧問契約をする、というのは、相続問題などで気になることがある方にとっては、非常に意味のあることだと思います。

顧問弁護士契約

著者プロフィール


奥田貫介 弁護士

おくだ総合法律事務所 所長
司法修習50期 福岡県弁護士会所属
福岡県立修猷館高校卒
京都大学法学部卒