こんにちは、弁護士の奥田です。
今日は、法律相談でよくあるご相談として、相手方の弁護士などから”回答期限あるいは支払期限付の内容証明郵便”が来た場合の対処・考え方についてご説明したいと思います。

相手の弁護士から内容証明郵便が来て、それを読むと最後の方に「本状到達後2週間以内に何々をせよ」というようなことが書いてあることがあります。

こうした場合、この「2週間以内に〇〇をせよ」、例えば、「2週間以内に支払いをしてください」、ということが書いてあって、2週週間以内にこの支払いをしなかった時にどうなるのか、ということを押さえておく必要があります。

大きく言うと2パターンあり、例えば「本状到着後2週間以内に〇〇円支払え」ということが書いてあって、払わなかった時(相手の要求に応じなかった時)に、①法的な効果が生じるもの、と②特に法的な効果が生じないもの、この2通りのパターンがあります。

①法的な効果が生じるもの

前者の法的効果が生じるものとしては、例えば、借りている家の家賃を支払わなかったような場合に、相手(貸主)から「本状到達後2週間以内に滞納家賃〇〇円を支払え」「支払がなかった場合には賃貸借契約を解除します」というようなことが書いてあることがあります。
これは、いわゆる『停止条件付き解除の意思表示』と難しい言葉で言われるのですが、要するに、「2週間以内に滞納賃料を払わなかった時は契約が解除されてしまいます」ということになります。

そうすると、もう賃借権がなくなるわけですから、そのお家から出ていかないといけない、ということになりますし、契約によっては、”出て行かない期間は賃料の倍額の損害金が生じる”などといった法的な効果が生じることになります。
この場合は、なるべく早く相手の設定した期間内に回答するとか、支払いをするなどといった対処が必要になります。
原則的にそういう話になります。

②法的な効果が生じないもの

他方で、特に法的な効果が生じない場合もあります。
例えば、もうすでに期限が過ぎている貸金の返還請求。「本状到達後2週間以内に貸金〇〇円を返還せよ」ということが書いてある場合があります。
これはもうすでに期限を過ぎてるのであれば、この2週間以内に支払わない、あるいは回答しないとしても、それで新たな法的効果が生じることはありません。
この場合は、要するに先方としては「早く払ってくれ」あるいは「早くその支払いに向けた話し合いをしたい」といったような要望に過ぎないわけですから、この場合は2週間を過ぎても何か法的効果が生じて手遅れになってしまう、というような話ではありません。

*法的効果が生じる場合はもちろん、法的効果が発生しない場合も早めの対処が必要

①法的効果が生じるパターンの時に、期限を過ぎたのでもう何をやっても無駄だ、ということではありません。
この場合でも一早く弁護士に相談に行き、いろいろと対処することによって、有利に話し合いが進められるというようなケースもあります。

他方で②法的効果が生じないパターンの時も、放っておいて大丈夫なのかと言うと、そういうわけではありません。
相手が弁護士をつけて内容証明を送ってきているというような場合には、放っておくと先方は次の手を打ってくる、例えば裁判をするなどそういうことになりますので、この場合でもなるべく早めに弁護士などの専門家に相談に行かれて対処をご検討されるのがいいと思います。

著者プロフィール


奥田貫介 弁護士

おくだ総合法律事務所 所長
司法修習50期 福岡県弁護士会所属
福岡県立修猷館高校卒
京都大学法学部卒