こんにちは、弁護士の奥田です。

改元の発表があり、来る平成31年5月1日から元号が「令和」に変わるということです。
そこで、今日は「平成」と記載をされた文書の効力などについてお話をしたいと思います。

平成31年の4月1日以前に作成された文書

まず、今年つまり平成31年の4月1日に「令和」という新しい元号が発表されたわけですけれども、この発表前に作った文書、例えば賃貸借契約書などで、賃貸期間を ”平成41年4月末まで” などという表記をしている場合です。こういう”平成41年”などというように書いてしまった契約書を作り変える必要があるのか、ということを疑問に思われる方もいるかもしれませんが、それはまったくそんな必要はありません。
当然に「令和」に読みかえるということになりますので、「平成」と表記されているからといって、「令和」に変わるからといって、わざわざ契約書などを作り変える必要も原則としてない、ということになります。

平成31年の4月1日以降に作成された文書

それから次に、この新しい元号が発表されたのが平成31年4月1日で、新元号に正式に変わるのが5月1日ですから、4月1日に発表された後は、きちんと「令和元年6月30日までに明け渡す」とか、「令和元年9月30日限り○○円払う」とか、そういったように記載する必要があるのか、ということですが、これもわざわざそういうことをする必要はない、ということになります。

もちろん、来る2019年9月30日のことを「令和元年9月30日」と書いてもそれはそれで全く問題ないのですが、「平成31年9月30日」と記載がされていてもOKということになります。

先日民事事件の和解を裁判所でしたのですが、和解調書を作り、その中に和解条項を(裁判所が)書いたのですが、裁判所が作る書類もまだ今の時点、つまり平成31年の4月時点で作る和解調書では、今年の9月30日のことは「平成31年9月30日」と記載をする、ということになっているそうです。
正式には「令和」と今の時点ではまだなっていませんので、そう表記をするということになります。
ですので平成31年5月1日までの間に作るものについてはどっちでもいいということになります。

平成31年の5月1日以降に作成する文書

5月1日以降、正式に改元がされて「令和元年」となった後に作る契約書で、うっかり「平成31年9月1日」と書いてしまった場合はどうかと言うと、これも基本的には大丈夫、ということになります。

例えば賃貸の契約書の中で賃貸期間を「平成31年12月30日に限り…」と書いたとしても、そこは契約当事者の合理的な意思としては「令和元年の12月30日」という意味なんだろうと、当事者の合理的意思解釈ということで解釈されますので、うっかり間違えた場合でも特に問題になることはない、ということになります。

ですので、結論としてはそこまで神経質になる話ではありませんよ、というお話でした。

以上です 。

著者プロフィール


奥田貫介 弁護士

おくだ総合法律事務所 所長
司法修習50期 福岡県弁護士会所属
福岡県立修猷館高校卒
京都大学法学部卒