もし、あなたがひき逃げにあったとしたら、相手方に対してどのようにお感じになるでしょうか。
事故を起こしたのに逃げた上、治療代などの損害も賠償しないという相手方の不誠実な態度に憤りを感じることでしょう。「訴えてやる!」とお考えの方もいらっしゃることと思います。

「訴え」とは、裁判所に対して判断を求めることをいいます。人と人、人と会社など私人の間の紛争を解決するための「訴え」を民事訴訟といいます。交通事故の被害者が、裁判所に対して、交通事故の加害者に治療代などを支払うよう命じることを求める「訴え」は、民事訴訟にあたります。

これに対して刑事訴訟は、国の機関が私人に対して罪を犯したのかどうか、刑罰を科すべきかどうか等について判断を求める手続です。刑事訴訟では、国の機関である「検察官」と私人が当事者となるところが、民事訴訟と大きく異なります。個人的な復讐のためではなく犯罪の軽重や社会的影響などを考慮して刑事訴訟を行うことできるよう、公益の代表者である「検察官」だけが当事者となることになっているのです。

したがって、私人が裁判所に刑事事件について「訴え」を起こすことはできません。しかし、犯罪の被害者は、警察や検察官といった国の捜査機関に対して犯罪事実を申告し処罰を求めること(告訴)ができますし、証人として証言を求められることもあります。

交通事故にあわれた方は、不安や憤りなど様々なことをお感じになると思います。しかし、このような中でも損害賠償を求めるためには、自動車損害賠償責任保険の確認や証拠集めなど冷静に対処しなければならないことが多くあります。弁護士は、損害賠償請求だけでなく精神的にも支えになりますので、交通事故については弁護士にご相談ください。

※「交通事件の審理について」の詳細は、こちらをご覧ください。
裁判所「交通事件の審理について」(http://www.courts.go.jp/osaka/saiban/minji15/04/

※民事訴訟・刑事訴訟の手続きの概要について、裁判所ホームページに説明がなされています。

手続の案内 民事事件(裁判所 ホームページ)

手続の案内 刑事事件(裁判所 ホームページ)