前回、「パートタイム労働法」とは一体どのようなものか、ということを大まかにご説明しました。では、改正パートタイム労働法では、どのようなルール変更があり、それが今後どのように影響していくのでしょうか?重要なポイントごとに、確認していきたいと思います。

(1)パートタイム労働者の公正な待遇の確保

 まず第一に、今回の改正は、これまで以上にパートタイム労働者の公正な待遇が確保されることを目指しています。それを支えるのが、主に以下の点です。

【正社員と差別的取扱いが禁止される「パートタイム労働者」の範囲の拡大】

 もともと、パートタイム労働法は、パートタイム労働者のなかでも特に“正社員と同視すべきパートタイム労働者”については、正社員と比較して差別的な取扱いを受けないことを定めています。ところが、この“正社員と同視すべきパートタイム労働者”に該当する人の範囲が狭くては、このルールはあまり意味を持たなくなってしまいます。

 そこで今回、“正社員と同視すべきパートタイム労働者”に該当する労働者の範囲を拡大するようなルール改正が行われました。

 具体的には、これまでは「(a)職務内容が正社員と同一であり、(b)人事異動等の有無や範囲も正社員と同一であって、(c)無期労働契約を締結しているパートタイム労働者」であることが“正社員と同視すべきパートタイム労働者”の要件とされていましたが、改正後は(a)及び(b)を満たせば、正社員との差別的取扱いが禁止されるパートタイム労働者に該当することになりました。

 これによって、たとえば3年という期間を決めて雇用されているような、有期労働契約を締結しているパートタイム労働者であっても、正社員との差別的取扱いを禁止する、というルールの対象者となり得ることとなり、正社員との差別的取扱いを受けないことになります。

【「短時間労働者の待遇の原則」の新設】

 また、“正社員と同視すべきパートタイム労働者”に限らず、全てのパートタイム労働者を対象とした「短時間労働者の待遇の原則」の規定が新設されました。

 これは、パートタイム労働者の待遇について、正社員の待遇との間に相違を設ける場合、その相違は、職務の内容や人材活用の仕組み、その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならないとするルールです。

 今回はこの辺りにいたしまして、次回、もう少し改正の内容についてのお話を続けていきたいと思います。

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